困窮する家のために、奉公に出た沙耶(さや)は、向かう途中で、事故にあってしまう。
たまたま居合わせた医師、世龍(せいろん)に、命を救ってもらい、沙耶は、彼の屋敷で働くことになる。
若く美しい主人に、惹かれ始める沙耶だったが、ある夜、主人の部屋から出てきた女が、宙に浮かび、消えてしまうという、ありえない情景を目撃してしまう。
事故の為に、不自由な体になっていた沙耶は、他の下働きの者の、いじめの対象になっていた。そんな辛い日々は、一匹の野良猫に救われていた。その猫は、世龍の猫とわかり、少しずつ二人の距離は縮まって行く。しかし、やっかみを受け、沙耶は主人の持ち物を盗んだと、罪をかけられてしまう。
同じ頃、邑では、娘が消えていた。皆、邪神、闇神様が現れたのだと、騒ぎだす。その矛先は、余所者である、世龍へ向けられ始めた。
消えた娘たちと、世龍の部屋から出て来た女の関係とは。
嫉妬と、憎悪。人の心の闇を好む、闇神に翻弄される者たちの話。
中華風ダークファンタジー。
ファンタジー
- #中華風
- #切ない
- #あやかし
- #ダークファンタジー
- #憎悪
- #歪んだ侍従関係
- #救いのなさ