「ずっと求めていた。やっと手に入るのだ……逃がしはしない」
後宮に潜む黒薔薇は吸血鬼の番となりて/緋村燐
幼い頃から暗殺者としての訓練を受けてきた明凜は、隣国に嫁ぐ公主・蘭翠玉の侍女として儀国の後宮へと潜入する。
与えられた使命は儀皇帝・雲蘭の暗殺。
一月後と定められた翠玉の初夜までに宮城の把握に努めていた明凜だが、宦官の最高位である大長秋・令劉に捕らわれてしまった。
だが令劉は自らを吸血鬼と明かし、明凜が唯一自分の子を産める番(つがい)だと言う。
愛の言葉と共に添い遂げてくれるならば皇帝暗殺に協力すると告げる令劉に明凜は……。
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