○登場人物
・山崎朝陽(やまざき あさひ)(13~)中学1年生
父親の仕事の都合で転校を繰り返しドライな性格なイケメン。焦ると色々な方言が混じってしまい特に関西弁が出やすい。
中学1年の秋に神奈川県の中学に転校し、副嶋兄弟と出会いアイドルの道へと導かれていく。
・副嶋蒼梧(そえじま しょうご)(13~)中学1年生
朝陽のクラスメイトでダンス上級者。
・副嶋翠都(そえじま あきと)(16~)高校1年生
神奈川県の高校に通うダンス上級者。大林一心を師と仰ぎ、地元でアイドルグループを作り活動中。東京でアイドルとしてデビューする夢を持つ。
・吉田と広瀬(13~)
蒼梧の仲良し同級生のお調子もの。徐々に朝陽とも仲良しになる
・大林一心(おおばやしいっしん)(25~)
同じ地元出身の劇団エメラルドの大スター。翠都の憧れの人で同じダンススクールに通う。
一心も翠都を気にかけている。
○あらすじ
父親が転勤族のため転校を繰り返す山崎朝陽(やまざきあさひ)は中学1年の秋に神奈川県の中学校に転校する。
イケメンでスタイルが良い朝陽だが、転校の多さによりドライな性格になった上に様々な方言が入り混じる言葉を使ってしまい、口数も少なくクラスになじめず無気力な日々を送る。
そんな中、東京でアイドル活動を目指す高校1年の副嶋翠都(そえじまあさと)と出会う。翠都は地元の仲間でアイドルグループ「Cダイヤモンド」を作り活動している地元では有名な存在。そんな翠都が朝陽に目をつけ、自分が通うダンススクールに通うことやCダイヤモンドに入らないかと熱心に誘うが、興味が無い朝陽は断る。
朝陽のクラスメイトの副嶋蒼梧(そえじましょうご)は翠都の弟で、翠都と一緒に小さい頃からダンスを習ってい上級者。
蒼梧と仲良しの吉田と広瀬は朝陽に意地悪をしていたが、翠都が朝陽を熱心に勧誘していると知ると、朝陽へのいじわるをやめ翠都のために朝陽をダンススクールに通わせようとする。
ある日、朝陽は翠都にCダイヤモンドの名前の意味を聞く。翠都から「Cはcheerful、challenge、confidentの頭文字で、元気に楽しく自身を持って強く輝きながら挑戦し続ける意味が込められていると教えられ、その言葉が心に響く。そして翠都の熱意に負け朝陽は副嶋兄弟と同じダンススクールに渋々通い始めると、吉田と広瀬も同じタイミングで通い出し、いつの間にか3人は仲良くなる。
蒼梧が出る予定のダンスの全国大会の予選会が近づいたある日、足にケガをしてしまう。だが本番当日蒼梧は無理をして出場するが、順位は2位で全国へは行けない結果となる。大会は毎年あるのになぜ今回無理して出場したか朝陽は不思議で蒼梧煮聞くと「時間がない」と言われる。
そして朝陽は前から疑問に思っていたことを蒼梧に聞く。
「俺じゃなくてお前がCダイヤモンドに加入すればいい」
すると蒼梧から「兄貴から俺は誘われていない」と聞き驚く。
ある日、朝陽は翠都にCダイヤモンドの名前の意味を聞く。翠都から「Cはcheerful、challenge、confidentの頭文字で、元気に楽しく自身を持って強く輝きながら挑戦し続ける意味が込められていると教えられ、その言葉が心に響く。そして副嶋兄弟のアイドルやダンスにかける情熱に触れる内に自分も真面目にダンスに取り組もうと思うようになる。
2年が経ち、ある程度ダンスが踊れるようになった朝陽と吉田と広瀬は文化祭でCダイヤモンドの曲のダンスを披露するため練習していた。ある日3人はCダイヤモンドのライブを観に行くと、裏では翠都が出演出来ないアクシデントが発生する。そして会場に居た3人はメンバーから呼ばれ、たまたま翠都パートを練習していた朝陽が翠都の変わりにライブに出演することになる。
半ば強制的に出させられたステージだったが、朝陽は仲間と一緒にやり遂げる達成感と楽しそうに喜んでくれるお客様の顔を見る幸福感を感じる。どうせ転校するからとドライに生きてきた朝陽にとって始めての経験だった。
そしてそのライブを大林一心が呼んだ芸能事務所のスタッフが見ていた。
次の週末、ダンススクールに翠都の姿があり、翠都は朝陽達にお詫びとお礼を言う。そして感想を聞くと朝陽は「幸せな気持ちになった」と伝える。翠都が改めてCダイヤモンドへの加入を尋ねる。やりたい気持ちが芽生えていた朝陽だが「自分はいつ転校するか分からないから」と返事を保留する。
年末近くのある日、学校から自宅に帰ると一心がいる。突然の芸能人の訪問に母親は興奮しており、朝陽は驚く。
一心は朝陽が急遽出たライブに自分の知り合いの芸能事務所のスタッフが見に行っており、そこで朝陽を気に入ったからスカウトしたいと相談を受けたことを2人に話す。突然の話に2人は混乱するが一心は考えて欲しいと伝える。朝陽はその時に翠居なかった翠都のことが気になり一心に聞くと、翠都を元々紹介したくて自分が送り込んだ芸能事務所の人だから大丈夫。だがなぜ自分が朝陽に会いに来たかの、それは先方は「朝陽をソロでスカウトしたい」と言っていると伝え、朝陽は衝撃を受ける。一心は翠都には自分から伝えるから、受験が終わったら朝陽の意思を改めて聞かせて欲しいと伝える。
朝陽たちや翠都はお互いが試験や受験で忙しく、中々話す機会も無く年末を迎える。そんな折、父親から転勤が決まったと伝えられるが、次の赴任先は東京だった。翠都が東京の大学を目指しているのを知っていた朝陽は、一緒にやりたい気持ちと一心からの誘いを断るかどうか悩む。
1月になり、朝陽は久しぶりに蒼梧と話す機会があり受験校の話となり、朝陽は東京の高校を受けると話す。一新から聞いていて朝陽がスカウトされたことを知っていた蒼梧は、事務所に入るかどうかを聞く。朝陽は素直に迷っていると伝え、翠都と一緒にやりたいという気持ちがあることも話す。が、そこでも蒼梧は一緒にやらない方がいいと言う。朝陽がその理由を聞くと「兄貴には時間がない」と言う。以前も聞いたその言葉の意味を朝陽は蒼梧に聞くと、蒼梧はついに「兄貴は長生きできないと医者から言われている。すい臓が悪いんだ」と教えてくれる。朝陽は「あんなに元気なのに」と驚くが、周りの人には気付かれないようしていたが、何度も倒れているし治療も続けている、それで秋のライブも出れなかったし一心さんも知っていてそれでも心から兄貴を応援してくれている、と聞かされる。
蒼梧とはお互い受験が終わったらまた話そうとして別れるが、朝陽の心は混乱する。
そして月日は流れ、みんなの受験が終わる。朝陽は蒼梧と会い、翠都と会って話したいと伝えるが断られる。
「兄貴は入院した」
絶句する朝陽に蒼梧から「俺とCダイヤモンドをやらないか」と提案され、朝陽はまた驚く。
蒼梧は一心に相談して、東京の芸能コースのある高校を受験し合格していた。
「俺は兄貴の夢を応援したかったんだ。もしもの時、グループのみんなに迷惑が掛からないよう俺が兄貴の夢をつむぎ続ける。だから俺は一生懸命練習もしたし、実績が欲しかった」と。そして翠都の話をし始める。
「兄貴が一心さんのファンになった時、自分が病気だと知っていた。だけど一心さんの輝くパフォーマンスを見て、自分もああなりたいと思えて辛い治療も頑張って夢を持って生きていたんだ。悲しい毎日を過ごしている人がいるのなら、その人達に自分がキラキラパワーを送って一瞬でもそんな気持ちを忘れてもらいたいからアイドルになるんだって。朝陽と初めて会った日の事も何度も聞いた。せっかく恵まれた容姿を持っているのに目が死んでいる子が居た。あの目が輝けば俺なんかよりもメッセージを送れる存在になれる。だから絶対に仲間にしたいんだって」
その話を聞いた朝陽は、Cダイヤモンドに加入することを決意する。
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