病気との闘い
何度電話かけても通じなかった。怒ってるのだろう。しかも何度もかけるからもっと怒ってるだろう。病気のせいもあるが、つらい。ところがついに、彼のいつもの明るい、優しい声が聞こえた。いけないと知りつつ、つい彼に甘えてしまう。長電話をしてしまうのである。同じく病気の彼のことを考えると、胸が痛い。確かに私も苦しいが、私って何てわがままな女なんだろう。つらかったことを言うと、そういう時はかけて、と。何て優しいんだろう。今まで、私よりつらい思いをしてきたであろうに。
固定電話に電話がかかってきた。出ると、彼だった。嬉しかった。今夜はよく眠れそうだ。
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