ファン
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榎木 水脈

えのき みを

下の名前を楡に改名しようか悩んでます。
エノキってニレ科だったんですね。

午前0時

君は笑っている。
天真爛漫。
あの頃では考えられなかった。

あの頃は二人で酒を飲むこともなくて
君は病気があって何もできなくて
ずっと後ろめたく感じてるように見えて

君はダイエットに成功したようで
化粧もしていて、
服装を見てもセンスを感じる。
あの頃と比べなくても
僕の好みに当て嵌る女に成長してる

あの頃とは違う。
感じが変わった、いい意味で。

終電で帰さないといけない。
指輪もしている。
帰りを待つ人が居るのだろう。

もう一回会えたらいう心算だった。
今なら、が頭をぐるぐるしている。

ぎこちない気がする。
もうちょっと、
もうちょっとだけ一緒に居たい。

ああ、ぼくは、ただの、ばかなんだ。

居酒屋を出て。
駅に進行方向を変えた
君の手を

捕まえて

抱きしめるなんてできなかった



笑って、できるだけ笑って

伝えられない好きだった、を
ほっぺたの内側で、昇華させるだけで。
おわり。


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