籠に入れられたら蝶は自らの意志では出られない
逃げようにも隙間が狭くて逃げられないよ

誰か なんて求めるのはもう辞めたの
今隣に居る君と一緒ならこの籠の中で耐えれる

面倒な感情が無ければ2人で人形になれるのに
いっそのこと2人だけの世界ならどんなに幸せだったことか

毎夜毎夜の行事はどんどん酷くなって気を失っても終わらない

幼い頃に描いた未来は死と共に消えてしまったね
ただ普通に平凡に君と2人過ごせれば幸せなのに
力いっぱい籠を叩くけどその音はあの人に伝わない

君の幸せが幸せになってその為ならなんだって出来るんだ
指先から伝わる想いは心地よく
君と一緒ならこの籠の中で耐えれる

この身体を差し出すことも自分を汚すこともなんら抵抗はない
それでも君は綺麗だと言うんだ

幼い頃に描いた未来はあの人と出会って消えてしまった
こんな運命だったのかもしれないけど ねぇ神様
これは酷すぎるだろう

この籠からどちらか１人出られるとするなら
迷わず君を指さすよ

幼い頃に描いた未来を思い出す事は出来ないね
どんどん人形に近づく2人をあの人は悲しそうに見てる
そんな顔するならこの籠から出してよ
ひらひらと空に羽ばたかせてよ

ねぇ ねぇ ねぇ ねぇ

羽が千切れていく



2016年1月24日公開済