エールの感想 ユリの花
1945年8月15日、
終戦の日。
戦後の焼け野原で、
10年、20年、30年と
暮らした家の
屋根が焼け落ち、
柱が黒く、
ガレキが地面に積み上がっている。
誰かと出会い、
誰かと暮らし。
日々つくってきた、
いくつかの想い出。
家族が一つに暮らしてきた、
その家が、
(今は)
焦げた匂いを残して、
黒く、黒く、
地面に広がっている。
手にした物は、
すべて失い。
絶望の中にあっても、
それでも、また
明日が来るみたいに、
ガレキの中を
一歩、一歩
歩いていく。
一日が終わり、
夜が近づくと、
涙が止まらないのに
それなのに・・・・。
なぜだか、
空は以前と何も変わらず、
夕焼けの雲が、
ずっと、ずっと
その向こうまで。
広がっていたりする。
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