「ハロー、ハロー?」
死んだはずの私は目を開いた。
まだ、私は世界に居続けている。
「…ねえ、こっち向いてよ」
体に冷たい腕の感触。
私はどうやら抱き上げられているようだ
ーー黒いスーツの、青年に。
「やっと捕まえた」
そうして私は、彼と奇妙な人生を歩むことになるのだった。
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高校2年の秋、私は自殺を図った。
けれど、どうやら失敗し、
結果として一人の悪魔に付きまとわれることに。
彼の名は、ノエル。
私を「殺したいほど、愛している」人。
このおはなしは、どこまでいっても救われない。