俺に愛されて可哀想、って哀しそうなだけど嬉しそうな表現の難しい顔で彼は告げる。そうかな、私は貴方の方こそ可哀想だって思ってるよ。心底、ね?
こけた白い肌は痛々しくて、
濡れたような黒髪は長くて、
隈のついた黒黒した瞳をした
きみは、きみは。
なんて、…なんて、
「かわいそう」
だから。
「俺のこと捨てるの?」
2章からR18