武内美紀は女の子しか好きになったことがない。ボーイッシュな見た目だが、男になりたいわけではなかった。自分は同性愛者なのか?疑問と葛藤に苦しみ、見た目を女の子らしく変えることにした。自分の過去を知られたくなく、片道1時間半かかる高校へ進学し、ある男子と出会う。初めて男子を好きになった美紀だったが…

「俺と付き合って?」



「ごめん。」



「!?」



「さ、帰ろー!」



「いや、待て待て待て待て。断るにしてももう少し…え、俺ふられたの…?」




じゅりはすごく混乱している。

無理もない。今まで、ふられたことなんてなかったのだから。




(え?俺らイー感じだったよね?え?断るの?俺、ふられるの?え?)



美紀のしれっとした態度にじゅりは焦る。

美紀は本当は言いたくないけど…と呟きながら言った。



「私は心が男なんだと思う。だからじゅりとは付き合えない。」



しかし、じゅりには通用しなかった。



「え、だから?心が男でも、俺のこと好きになると思うよ?人として好きになってもらうから!!」



美紀はこいつはやべぇやつだ

そう思った。