明彩「……ばか。」
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鈴木「(明彩は涙を流しながら、嬉しそうに微笑んでいた。爽やかな風が吹き抜け、明彩の髪が揺れた。聞き慣れたはずの『ばか』って言葉、それが嬉しいと思えたのは、これが初めてだった。――――俺は、ずっと何かを探していた。何をしていても、どこにいても。心にぽっかりと、穴があいていた。その穴を埋める、何かをようやく見つけたのだ――。こんな喜びは、ほかにはない。ありのあままの気持ちを伝えようと思う。)なぁ明彩、聞いてくれるか?」
明彩「……ぅん。」
鈴木「俺たちは、時を超えてやっと出会えた。」
明彩「ぅん。」
鈴木「俺を見つけてくれて、ありがとう。」