見なれた街の風景
少しずつ変わる街並み
隅々まで僕は知っているつもりだ
目に見える景色はいつだって当たり前にそこにある
いつかこの街を離れ
目を閉じた時に思い出す
そんな未来を
僕はなんとなく感じていた
世界は変わらない
僕はこの世界の主人公じゃない
なんとなく過ぎる日々は僕の想像をこえたりはしない
輝いた人生を歩む主人公の
後ろにぼやけて映るエキストラ
僕はいつも考えてしまう
何も描かれない風景の人の物語を
あそこに映る風景の人は
何を考えているのだろうかと
立ち止まったいつもの街角
ここで僕が叫んだら
僕の世界は変わるのだろうか
2020 9 1〜
この物語は、フィクションです。