結婚に思い悩む主人公・花乃。
ずっと片思いしている人がいる幼馴染・那津。
結婚適齢期を迎え、次第に周囲も結婚はまだかと話し始めてきた。そんな結婚に煩い周囲を黙らせて、自由気ままで平穏な生活を送るために幼馴染の2人は契約結婚を結ぶことにした。
だけど結婚してからの方が毎日騒がしいような……?
そんな…

「さあ。つべこべ言わずにここに印鑑押せ。」


イケメンで弁護士、そんな優良物件の幼馴染み・濱咲那津に突然突き付けられた婚姻届。

しかし、これは照れ隠しのプロポーズではなく、互いの利益を考えた結果の「結婚」という契約の提案だった。


それもそのはず。


なんたって那津には昔からずっと恋している相手がいるのだから。

花乃に結婚を申込む理由が恋愛感情からのものではないのは明白だった。


結婚適齢期を迎え、思い悩む事が多かった花乃はその提案にのって、契約書に印鑑を押した。


これで周囲は結婚結婚と言わなくなるし、無理して婚活しなくていい。

そう思っていたのに、何故だか前より慌ただしくなっているような?


互いの自由気ままで平穏な生活のため。そんな目的で結んだ恋愛感情のない契約結婚は、予想以上に周囲に衝撃を与えていたようである。


そのせいか、2人は次々と予想外の騒動に巻き込まれていくことになる。

職場で大騒ぎされたり、ラブラブ新婚の証明写真を要求されたり、那津の長年の想い人と再会したり、さらには那津の元カノまで現れてきてしまうのだった。


色んな騒動に巻き込まれていく中で、2人はそれぞれ、結婚に、そして恋愛に向き合っていくことになる。そうして、偽装から始まったはずの契約結婚は、2人が前に進むために必要な契約へと変わっていったのだった。


これは、そんな幼馴染みの2人が織りなす

契約結婚ラブコメディである。