大正時代。森崎家の令嬢珠緒は、桐羽顕久侯爵と結婚し、ゆくゆくは森崎家の跡取りとなる血筋の良い子供をもうけることを周囲に求められ、窮屈な日々を送っていた。しかし、顔合わせの席に現れた桐羽侯爵は、幼少の時に一度だけ会ったことのある顕久とは似ても似つかぬ、美しい男だった。珠緒は困惑しつつも、自分の在…もっと見る