大正時代。森崎家の令嬢珠緒は、桐羽顕久侯爵と結婚し、ゆくゆくは森崎家の跡取りとなる血筋の良い子供をもうけることを周囲に求められ、窮屈な日々を送っていた。
しかし、顔合わせの席に現れた桐羽侯爵は、幼少の時に一度だけ会ったことのある顕久とは似ても似つかぬ、美しい男だった。
珠緒は困惑しつつも、自分の在り方を肯定してくれる彼にどうしようもなく惹かれ、本当の彼のことを知りたいと奔走するようになる。
彼もまた、自分の正体を受け入れると告白した珠緒のことを深く愛するようになり、珠緒を守るため重大な決断をするのだった。
帝都に暮らす上流階級の人間が秘密の逢引きに使うホテル「NachtStern(ナハトシュテルン=夜の星)」で、ついに事件は起こってしまう。
【参考文献】
歴史読本 華族 近代日本を彩った名家の実像(「歴史読本」編集部編 KADOKAWA)
大正ニュース事典 大正6-大正7
和の背景カタログ2 明治・大正・昭和 洋館・和洋折衷の家(マール社)
貧民の帝都(塩見鮮一郎 文藝春秋)
ビジュアルガイド明治・大正・昭和のくらし2 大正のくらしと文化(汐文社)
おてんば歳時記 明治大正東京・山ノ手・女の暮らし(酒巻寿 草思社)
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