「しきめーる」と呼ばれる都市伝説。四回送れば、「死姫(しき)」と呼ばれる少女が迎えに来る。織本耕介は、受験時期の息苦しさから、手を伸ばしてしまうのだ。

 死にたい。
 死んでしまいたい。
『けれども、それは本当に貴方の願いなのですか?』

 あやかしの少女「紫姫(しき)」が紡ぐ、哀しくも、優しい…