大神と鎮魂歌 -オオカミとレクイエム-

作者花島ゆあ

ストーリー概要および物語の設定


 大神オオカミに育てられた人間・しろは奪われた右腕を取り戻すため、戦闘組織《鎮魂歌レクイエム》に性別を偽って入隊する。


 相棒の狼・ウルフの協力のもと、敵の行方や大神を襲い始めた《人間政府》の謎を解き明かそうとするが、そこで出会ったのは、大切な“何かモノ”を失った個性豊かな六人の青年たちだった。


 白に過保護な大神・夜闇よる。不吉の象徴、双子の大神・リュイ、リュエ。純血の大神・ラクナ。伝統的な忍一族・夕霧ゆうぎり。敵の身体を持つ人間・レオン。


 そして、それに立ちはだかる謎の存在。白を攫おうとする男・??。


 女だってバレた!? クセの強い仲間たちとドタバタ日々を過ごす中で、それぞれの過去や失った“何かモノ”の大きさ、譲れない想いとその理由を知っていく白。仲間と共にみんなの大切な“何かモノ”を取り戻す決意を固めていくが、人間を襲わないはずの大神の暴走や敵の襲撃に巻き込まれていく。


 そして――。

 ついに最後の戦いを終えた後、告げられたのはあまりにも《皮肉な選択》だった。

 「返せる“モノ”は一つだけだ―――」


 過去、想い、責任、絆。

 全てを知った白と仲間たちが悩み葛藤し、最後に選択したものは―――。