田舎者の純情硬派系大型犬が、都会の野良猫に恋をする。
田舎育ちの主人公、田口銀太は29歳の地方公務員。地元を離れて自分の力でやっていきたい。そんな希望に満ちていたはずなのに、今時珍しい生真面目で、愛想のないキャラが祟って、人間関係がうまく築けないでいた。
今日も一人、マンションでコンビニ弁当を食べている田口の元に舞い込んだ異動内示。今度の部署は「教育委員会文化課」。
そこで出会ったのは、自分と一つしか年齢の違わない上司である保住。女性関係も、身だしなみもだらしのない保住に対し、最初は反発心を抱く田口だったが、仕事へ向かう真摯な姿勢や、彼の抱える闇に触れ、しだいに保住に惹かれていく田口。
しかし、彼の周囲には一人の男の影が付きまとう。いつしか引かれ、恋心を抱くようになった田口は、保住を手に入れることができるのか。田口が、保住への恋を通して、男として、そして公務員として成長をしていく様を描いています。