ルリは、16歳の誕生日に幼なじみの少年・シロと埋めた手紙を掘り起こした。シロの手紙に書かれた場所に行くと、七色駅という駅があり謎の青年・ナナイロと出会う。七色駅は七色鉄道の駅のひとつで、他に赤、橙、黄、緑……と虹の七色にちなんだ名前の駅がある。涼やかな美青年ナナイロはその七色鉄道の運転手兼駅長で、…


その駅は


ひとりの少女がくるのを


じっと待っていた。



何年も何年も


空は永遠の黒に染まり


自身も黒に染まっても



ずっと待っていた。



少女は知らない。



彼女が本当は何をしなければならないのか。



少女は、



七色の切符を持って旅に出る。