もっけのサチ-物怪の幸-

作者天田春

都内の高校に通う幸田サチは、自分の容姿に自信を持てず、家族や友人にコンプレックスを抱いていた。ある日その積み重なった鬱憤から、トラブルへと発展させてしまったサチは、思わず「死にたい」と口走る。するととある神社へと導かれ、次の瞬間サチは現代・渋谷から平安時代の都にいた。あまりに違うその光景に、サチは…

ストーリー概要および物語の設定



都内の高校に通う幸田サチは、自分の容姿に自信を持てず、家族や友人にコンプレックスを抱いていた。ある日その積み重なった鬱憤から、トラブルへと発展させてしまったサチは、思わず「死にたい」と口走る。するととある神社へと導かれ、次の瞬間サチは現代・渋谷から平安時代の都にいた。あまりに違うその光景に、サチは異世界へ転生したのだと思い込む。

そこで出会った、娘を亡くした平安貴族に迎えられ、2人は互いになくしたものを補い合うかのように、親子となることを誓った。

平安時代の基準では、サチは絶世の美女であった。自分の価値観が当てはまらない世界で、サチはどう生きていくのか。どう変わるのか。


父親のいないサチと、娘を亡くした貴族。時を超えて結ばれた、その歪な形の親子関係が、2人の、そして周囲の人々の心の穴を温かく、埋めていく。

美しさとは、親子とは、愛とは何か。時の流れと共に変わるもの、変わらないものは何か。

現代ギャル×平安貴族の、新しい日常物語。