どこにでもいる、普通の飼い猫。
黒猫のまるはそう思って日々を過ごしてきた。
しかし、ある時、飼い主である猫里が神社から札を授かった。
祀った途端、三本の尾を持つ、大きな白狐が現れる。
狐は九金といい、自分は神社に仕える神使で、この家を見守る為にやって来たと言う。
さらに、九金から自分は普通ではない猫と知らされる。
まるはありとあらゆる能力を引き出し、また封じ込めることが出来る『鍵尻尾』という力を持つ猫だったのだ。
九金との出会い、自分の能力の発見により、まるは神や妖怪、人間、様々な者達と交流して、成長していく。
これは猫と狐が紡ぐ、もふもふで、ちょっぴり心震える物語である。