初デートから帰ってきた志乃は、縁側で座るラリーに話しかけられる。ラリーは、昔の想い人の話を始めた。志乃は、縁側に詰まった思い出と、彼の想いに胸を詰まらせて……
「おかえり、志乃ちゃん」
ラリーさんは縁側に座っていた。
私は彼の隣に座った。
「何も聞かないんですね」
「だって、顔に書いてあるから」
今日は、私の初デートの日だった。
彼の目に映っているのは、
あの日のはなさん。
思い出すのは、幼い日の恋心。
ラリーさんの実らなかった恋。
私の恋は、いつか実るの……?