ニナとカヤ、
二人の繊細な気持ちと、
その時だけの
瞬間、
瞬間が、
まるで永遠みたいに、
輝いて見える。

それでも、
時間は流れ、

人は成長し、
庭の草木は茂り、
妊娠した猫が、
迷い込んで来る。

時間が止まったままの
屋敷の中と外。
主人公たちの気持ちが、
それに重なるようにして、
物語は進み。
時々
香水を手にして、
鏡を見て、
その現実と向き合っていく。