「それか、逆にいっそ、俺たち結婚でもする?」

その言葉が純度百パーセントの冗談でしかないと知っているから、「簡単に言わないでよ」と私もつられて笑った。





 



永遠に溺れない海の上で、存在しない波に揺られて踊る自分を想像する。傍らには茉莉生がいて、私たちはふたりして、季節の存在しない月に流れるSeptemberの音楽に身を任せるのだ。