呪われた私は、生きていても良いですか?

作者奥田たすく

 舞台は中世ヨーロッパ、武力で支配地を広げ世界に名を轟かせるとある帝国。

 名家の娘である主人公ディアナの姉が選抜試験で見事皇太子妃に選ばれて、家には祝いの品がどっさり!
心優しいディアナはその中に傷付いた獣を見つけ手当てをしたのだけれど、それが悲劇の始まりだった。
 獣は封印されていた悪魔で、…

 舞台は中世ヨーロッパ、武力で支配地を広げ世界に名を轟かせるとある帝国。


 名家の娘である主人公ディアナの姉が選抜試験で見事皇太子妃に選ばれて、家には祝いの品がどっさり!

心優しいディアナはその中に傷付いた獣を見つけ手当てをしたのだけれど、それが悲劇の始まりだった。

 獣は封印されていた悪魔で、ディアナの親族たちは生きたまま焼死。ディアナは一命をとりとめたものの呪いを受け片目が焼け落ち、そこを鱗のようなものが覆うという異形の姿になっていた。


 悪魔の子__そう蔑まれ十年もの間迫害されてきたディアナの元にある日第二皇太子ウィリアムがやって来る。

ぶっきらぼうながら外見や外聞で人を判断しないその態度に心惹かれるディアナ。

しかしそれを自覚する前に家族の死や自分の不幸は全て姉のライバルだった女の策略だったことを知ってしまった。


 甘い言葉を囁く悪魔に導かれ、ディアナは復讐心に身を焦がす。

例えそれが、淡い気持ちを抱いたウィリアムの隣にいる女であっても。


 世界で1番優しい復讐鬼が今、本来の自分を捨て去って城に乗り込む。