『好き』というフレーズを使うことなく、好意を伝えることは可能か否か。

▶ストーリー概要および物語の設定


佐々木結衣(16)と佐藤一馬(16)は両片思いな幼馴染。

お互い相手以上に好きな相手はいないと思っているが、恋人になるには程遠い。

理由はただひとつ。


「何で『好き』が言えないのさ?」

「え、だって。恥ずかしくて死にそう……」


結衣は好きが言えなかった。

恥ずかしくて、言えなかった。


ならば、一馬は?


「……ただのクラスメイトなんかに話す必要性あるか?」


とりあえず、結衣も言えない。一馬も言わない。

他人が入り込む隙は皆無。だけど、『好き』というフレーズも皆無。


果たしてスキナシの幼馴染の恋の行き着く先は――。