あなたと憎しみの口づけを

作者丸山華永

かつて愛した人から騙されて、裏切られて彼の元を去った。
だけども子供を身籠っていた……。
そんな過去を封印して、寺坂史織は娘の佑依と二人で穏やかに暮らしていた。

だけど目の前に、その彼が現れてしまった。


──窓を開けると、潮の匂いがする。


ここは海からは少し離れた街。

だけど風に乗って潮風流れてくる。そして地方にしては街は賑やかで、沢山の人が行き交っている。



だから私は、この街に住むことを選んだ。

この小さな……私の宝物と一緒に。



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エブリスタ小説大賞で優秀作品に選ばれました。

転載にあたり、大幅改稿しています。