黒姫のSSです。
綺麗だと思っていた人が、俺の妹を抱いていた。
よくすやすや眠っていて、小さな手に触れると弱い力で握ってきて。
俺は、この子を守りたいと思った。
可愛い、と呟いてくれた男の子が、彼の息子だった。
顔立ちがほのかに彼を思い出せ、幸せだった頃の記憶が蘇る。
男の子は言った。
「凪央、ちゃんを守らせて」と。