実在したと伝えられる神・包都に仕える「巫覡」という職業がある。いわゆる巫女のことで、不思議な力を使う者がなることができるのだ。

▶ストーリー概要および物語の設定


実在したと伝えられる神・包都に仕える「巫覡」という職業がある。いわゆる巫女のことで、不思議な力を使う者がなることができる。佐野神社の巫覡として働く川口燈(25)とその幼馴染の宮城十樹(25)は、周りから虐げられて生活していた。なぜなら、人々は彼らの力を気味悪がっているからだ。


二人はそれぞれ、燈は「未来を見る力」、十樹は「死者の魂を自身に乗り移らせるイタコの能力」を持つ。


ある日、二人は神社の倉庫で「包都正典」という古い本を見つける。作者不明の本には「包都とは、神社の総本山である活水団法人が長年積み上げてきた嘘である」と書かれていた。慌てた二人は、思わず神社を飛び出してしまう。戻るにも戻れなくなった二人は「俺と逃げよう、トキ」という燈の言葉で、現状から逃げることを決意。


しがらみがなくなった二人は全国を旅し、悠々自適な生活を過ごす。巫覡として神に仕えてきたため、友達もいなかった二人は、出会う人々から人生を学び、外との繋がりを持つことができた。


しかし、そんな彼らを追う者がいて──。