知らない世界に入った私

作者茶々

とある日の学校の帰り道に少女は家に戻る気になれなかった。どうしても1人になりたかった。誰にも邪魔されなく生きることが正しいのか?自分の気持ちを殺して他人に合わせることなのかわからない。人ってそもそも何?人って他人のこと恐れて傷つけないように傷つけられないように頑張って生きようとしてる社会が私は嫌いだ。平等であるとか言ってるのにも関わらず、平等じゃないこと、真面目にやってる人が損してるようにいつも感じてる。真面目にコツコツやってて成果も何もかも得られることがなくほんとに幸せな人生が来るのかな?と不安になる。あれは5年前のことだっただろうか?中学3年生な私は受験期真っ只中でとても焦っていた。偏差値が40も足りず先生やクラスの子には諦めろ、お前には向いてない、進路変更するのがいいんじゃないか?と毎日言われた。今日も言われた。もう限界だよ、私って何も向いてない。何もできない、愚かな人だ。親は私を産んで後悔してるんだろと考える日々。親ってほんとに幸せなのだろうか?私みたいな人を育てる時間や能力が無駄だったんじゃないか?偏差値が足りない高校へ行ってほしくなかったんだろうとか、行ってお前に挫折を覚えさせたいんだろうとかなど思考が迷子になった。私ってホントは何がしたかったんだろうか?なんで生きてるんだろう?死にたい、死にたい、死にたいって、何度も思ってた。やめたい。やめたいのに勇気が出ない。誰にも分かってくれない。そもそも分かろうとする人が少ない。


私は長女で生まれた。3000gで重い病気になり、死んでもおかしくなかった。1番上だから弱音を吐くな、愚痴るな、と両親言われ続けられた。もう誰も信じれない、本音を言えずにずっと隠してきた。ずっと我慢してきた。自分って何がしたかったんだろう?と考えてたら身知らぬ世界へと入ってしまった。


ここどこ?こんなに綺麗な世界初めて。いつも見てる木、空、街が全てキラキラ輝く天国みたい。私は見惚れてしまった。待って、早くここからでなきゃ勉強できない。出口を探しに歩くことにした。知らない土地に歩き始めて何時間経ったんだろうか?もう足がもたない。


てか、お腹すいた。彼女はボロボロの家を発見した。ここ誰か住んでるのかな?今日ここでキャンプさせてもらおうかな?


すみません、誰かいませんか?


はーい、ただいま。


ど、どちら様?


自分の家がわからなくて…。なら今日泊まってきなさいよ。ありがとうございます。とても綺麗なお婆さんで怖くなさそう。あなた名前は?真穂です。真穂さんはどうしてここの場所わかったの?ここは誰しもが入れる場所ではないの。何があったか教えてくれる?少女は全部話した。


そういうことがあったのね。あなたが気がすむまでここに住んでいいわよ。ただし、鍵がついてる所へ入らないならどこへ行ってもいいわ。そうだ、出かけましょ?はい、おともいたします。果物は好き?はい、とても。ここは珍しい果物が多くて良かったら持ち帰って。いいんですか?いいわよ、あなたという方に持ち帰ってほしいの。ありがとうございます。彼女はお婆さんから果物の話、人生の話などたくさんの勉強をした。学校では教えられたことないことまで。お婆さんありがとうございます。私、人に褒められたこともなくて取り柄もなかったから。あなたにもあります。あなただけ不幸ではない。私にも不幸を繰り返してきました。辛いことを経験した私だからあなたに教えられること。私もあなたと同じスランプに陥ってこともあります。辛くても生きるしかないんです人は。みんな一緒懸命なんです。誰かが見てくれる、面倒みてくれると思うな!!ほんとにやりたいことをおやりなさい。二度とない人生だからこそ楽しむことが大事。ありがとうございます。どれだけ嫌なことあっても死ぬことはしないで。死んでも何も手に入らない、失ったものは帰ってこない。死んだ人を息返すこともできない。あなたなら大丈夫です。いまが頑張りどきです。今日はもう遅いから寝なさい。おやすみなさい。はい、おやすみ。私は何がやりたいんだろう?そんなことを考えてたら気がついたら朝。


おはよう、昨日はよく眠れた?


はい、すっかり。