魔王を討った後、勇者タルトは強すぎる自らの存在を封印し、棺の中に眠りについた。
そして百年後、とある森にひっそりとタルトの墓はあった。そこに花を供える少女リリ。
ある日、タルトの封印は解かれ彼は目を覚ます。
しかし、彼は棺の外に出ようとはしなかった。
ある日、リリが墓の前で言った願いを、タルトは「勇者の力」を使い、叶えてしまう。
封印を解いたのはリリだった。リリの正体はタルトの百年前の相棒である魔女レイ。
リリはタルトを外の世界に連れ出せないかと考え、いろんな方法を試す。
そんな時、百年前に出会った不死者のアンという少女が勇者の墓を訪ねる。
アンは再生時に肉体にモンスターを取り込んでしまっていた。
暴走直前だと感じたアンは百年前に魔女レイから貰った『永遠炎結晶』を使うことを決める。
消えない炎が永遠に不死者に苦しみを与える封印方法だった。
リリはタルトに自分の正体(魔女レイ)だと明かす。
『永遠炎結晶』を使う前に彼女を止めるため、二人はアンの元に向かい、彼女を助ける。
それから、時は過ぎ、勇者の墓にて。
棺は開いている。木の上では勇者タルトが穏やかな顔で眠っている。