時は大正。東京府、浅草。祖国から逃れてきた魔女は、おさない少年をひろう。やがて美青年へと成長した少年、壱(いち)は、口をきいてくれない魔女に、もどかしさをいだくようになるが──「あなたの、〝いちばん〟でありたいんです」