闇金融会社『Araragi』の社長令嬢、撫子はある日、衝撃にも似た恋をする。
彼女は一般人を好きになってしまったのだ──と思っているが、好きになった相手は『Araragi』と契約している仲の悪いヤクザ、神前組組長の息子、奏太だった!
しかしそれを知らない撫子は、相手を一般人だと思い込み、パンピーを装い奏太にアタックする。
奏太もまた、撫子を気になっていたが彼女と同様に相手を一般人だと思い込み、紆余曲折する日々。
そんな中、撫子は今まで幼馴染だと思っていた友人、蒼に告白される。彼女は蒼の告白を断るが、蒼はあきらめてくれない。
もし撫子がこの恋で泣くことがあればその時は俺のものになれ、と彼は言う。
一般人に偽装するふたりはデートを重ね、ようやく手をつなぐところまできたが、彼らの出会いのきっかけでもあった少女、乃梨子によって身バレの危機に陥ってしまう。
乃梨子は万フォロワー有するインフルエンサーで、ネットに晒され、正体をばらされたくなければ奏太と縁を切れ、と盗撮した動画を手に撫子に迫る。
悩む撫子の様子を探った蒼は乃梨子にたどり着き、動画を消すよう脅迫。
撫子が好きならなぜ邪魔をするのかと尋ねる乃梨子に「彼女が自分であきらめなければ意味がない」と答えた。
渋々乃梨子は撫子に謝罪し、無事クリスマスを二人で過ごす約束をした彼らだったが──
当日。
借金を返せなくなった口分田組の襲撃により、撫子はピンチに陥ってしまう。
契約のため、神前組の人間が駆け付けたところで、二人は同時に互いの正体を知る。
制圧が完了し、事務処理が終わってからも互いに連絡は取り合わず、撫子は振られたのだと落ち込む。
バレンタインデー、蒼に「これであきらめるから」という言葉とともに誘われ遊園地に向かう。夕方まで傷心を忘れて遊びまくった撫子に蒼は再告白。
この恋で泣くことがあれば俺のものにすると言った、と蒼は無理やり撫子を抱き締め、撫子は抵抗する。その時、現れた奏太によって撫子は助けられる。
その場で奏太は撫子に告白し、撫子もまた自分の素直な気持ちを伝えるのだった。