消えたきみと、今日も生きてゆく。

作者木下すなす

私――燦美野胡桃(あざみのくるみ)は、人の目が怖くて見れない。前髪を長くしているせいで貞子と呼ばれるのも、仕方ない、と諦めていた。


そんなある日。 突然、教室でひとりの幽霊が見えるようになる。


「初めまして。五年前に死んだ、仙二桃弥です」


子供みたいに元気で、よく笑う桃弥。 正反対に見えて、私達は、この世界に対して何かと諦めがちだった。


それでも――


「私は、桃弥が成仏できるように協力したいです」


「俺の代わりに、俺の出来なかったことをして欲しいんだ」


二人なら、今を変えられる。


これは、桃弥の未練を解消するため、自分のため、成長しようともがく青春物語。





※表紙イラスト・ミカスケ(http://misoko.net/ )様🙇‍♂️