満月の夜、舌先が血の匂いを嗅いだ。

作者ユウユウ

二十九年間、一度も交際経験のない私が愛したのは、可愛い新入社員だった。

彼は私を「先輩」と呼ぶ。

そう……私はただの先輩。可愛い彼女にはなれない。 
でも、満月の夜、私と彼に秘密が生まれた。

私は秘密を抱いた先輩になったの。