「好き…」


たった2文字のその言葉を


教室に差し込む夕暮れの光がやがて、

薄闇になるまで…

書いたり消したりを繰り返した。


それが精一杯で、名前を書く勇気は最後まで出なかった。


私はその締めつけられる様な想いに気づいて欲しいのに、


知られたくは無かったのかもしれない。