月の綺麗な夜だった。気がついたら外にいて、少女の体になっていた。「次の満月の日にまた会おう」わたしが渡したという笛を持ち、そう言って走り去る少年を追おうとしたわたしを止めたのは、別れたはずの彼氏によく似た青年だった。時は明治。これは夢?それとも前世?知らない少年と、元彼と瓜二つの青年の間…もっと見る
月と笛