ーー余命宣告されたあの日、「もう一度、四季を感じることができるかできないか、くらいかと」その言葉が、私の幸せの始まりだったように思う。
煙が空高くまで上がり、
まるで雲になったように溶け込んでいった日。
部屋の机に置かれていた本の表紙を見て
柄にもなく、涙が止まらなくなった。