社内恋愛。
みんなきっと憧れる。
だってその人がそこに居るだけで
幸せ。
でも…。
別れても同じ場所で顔をあわせる。

それは、拷問にさえなる。




毎日、通るこの道。

カツカツとヒールを鳴らし


人並みに流れながら


出勤前に立ち寄るカフェ。


「おはようございます。」


「いつもの、カフェモカ。」



窓辺の席に座り、

スマホを触りながら

カップを持った。


店の前を通るサラリーマンやOL。



はぁ。みんななんだか少し顔が引きつってる。


厳しい社会だもの。無理もない。



私もそう、3ヶ月前、

「配置換えだ!川奈 紗江」


「わかりました。」

お局ラインに入った私。

販売促進から、企画へ、


慣れないことばかり。

ここの部長、


田之倉佑磨 31歳。

イケメンだけど…。鬼部長。


「川奈!!この企画書作り直し!」



「あ、また…。」ムッとした。


デスクに投げられた企画書を受け取り


自分のデスクに。


「何度目よ…。もう、無理だわ…。」


仕方なく練り直し、パソコンを動かす。


パラパラと帰社してゆく人たち。


時計の針は…。7時を指していた。