捨て犬のような彼に私は溺れた。

  「俺を愛して…」

自愛症な彼は愛を求めるのに、愛をくれない。


    だったら、私のことも愛してよ




  動物のような目をした『彼』を拾った。




『彼』の目が揺れ動くたびに目を離せなくなって、




     「んっ……まっ…って…」




    止まらないんだ――――――――。




捨て犬のような彼に溺れていくのは結局私一人なのに。





    「……俺を…愛して」





       だったら……私の事も愛してよ





    ―自愛症の甘美―




*自愛症という言葉はありません

*この物語はフィクションです

*甘甘を予定しています





  自愛症/狂愛/溺愛/甘甘/子犬/ホラー