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手堅くまとまっている
天使と聖者の恋愛物語です。
ストーリーは分かりやすいし難解な文章もないため、状況が分からないということはありませんでした。
ラストは予想できるものですが、下手に奇をてらうよりうまく終わっていると思います。

禁じられた恋とのことだけど、なぜ禁じられているかの描写はありません。
なので登場人物の葛藤が、理解するのはともかく共感は難しかったです。
また、歌姫の設定が「なぜ神はそんな作りにしたのか」とも思えるので、印象だけで言うなら神がいいように扱われた感はあります。

ミカエルという現に流布している天使の名前が使われているために先入観が入り込んでしまうが、作品内で分かりやすい言動をするので読むのに苦労はありませんでした。

物語に理路整然とした根拠を求める読者には物足りないかもしれないが、気軽に読むことのできる恋愛物だったと思います。