「俺が喋れること」
「まだお前と俺だけの秘密ってことに、しとこうぜ」
紙が擦れ合うと
端々が重なり、折れ曲がる音が漣のように連なった。
それは血液が循環する音のようで
ひしめき合う紙の気配は巨大な生物の息遣いに思える。
「選べばいい」
「おまえが死ぬ必要や理由はもうどこにもない」
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本作品はフィクションであり、登場する個人や組織、事件等はすべて架空のものです。犯罪行為、法律や法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。