気付けば<存在しない不良グループ>の総長に。不良にもなりきれず、優しさと正しさに取り憑かれたまま辿る破滅の道——凍てつくリアルとの対峙、ヴァルネラブルでも生き残れるか


正しさだけが俺を生かし、俺を守って、導いてきた。

それなのに認めたくない、向き合いたくない事実が、

太陽のような鬱陶しい眩しさをもって付け回してくる。



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――刃先は軽く、先端に向かって薄く研ぎ澄まされていた。狂いのない直線からは正しさを見出せそうなほど、寸分の欠けもない。なんだってできてしまえそうな万能感に心が震えて、汗が滲む。



「大切なものはね、邪魔されたり、

壊されないように、そっと隠しておくの」


両手で抱きかかえて

少しの光も外に漏れることがないように。




終末 × シリアス × アクション


2020/05/05 -

本作品はフィクションであり、登場する個人や組織、事件等はすべて架空のものです。犯罪行為、法律や法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。