この広い世界に、あたしの逃げ場所はどこにもない。
そう思い屋上の柵に腰掛けた時、屋上に現れたのは喋ることができないハズのクラスメートの男子だった。

 ―ここから飛び降りれば、何もかも終わる。


あたしの逃げ場所はどこにもない。




ガチャリ…。


校内から屋上へ繋がる扉が開く音がし、思わず振り返った。


何かが動き始めた。