好きってなに?

作者小悪魔天使

この物語は恋愛を交え、友情を重視している作品です。
昔の幼馴染みの6人と高校からの親友の1人がどう進んでいくのか。

この先は読んでいってのお楽しみ♡




《翔星高校》

この物語はどこにでもあるような高校に通う、地味な格好をした1年生が実は〇〇で、仲間と共に成長していくというお話。




「やばっっ!遅刻しちゃうよ!!」

私は翔星高校1年の城咲玲音(しろさき れお)。

入学式から1ヶ月。ずっとメガネで真面目で地味なフリをしている。

今は朝8時すぎ。生まれて初めて遅刻をしてしまいそうなところだ。


「お、玲音おはよー。なんでそんなに焦ってるの?」

この子は翔星高校で初めてできた友達で親友の、鈴原美麗(すすばら みれい)。私が思うに、美麗はこの学校で1番可愛い。

「だって美麗!もう遅刻しちゃうよ!? 8時すぎてるじゃん!!」

私がそう言うと美麗はキョトンとしている。

「…玲音?今まだ7:40だよ?」

私は驚いてもう一度時間を確認する。確かに腕時計の針は8:10をさしている。そこで私の時計を覗き見した美麗が一言。

「玲音、その時計止まってるよ?電池切れじゃない?」

「えっ!?」

美麗が自分の腕時計を私に見せてくれた。美麗の時計はしっかり動いており、しかもデジタルなので間違いない。7:40を示している。

「あ、ホントだ…針動いてないや…」

「ね?」

美麗は天使のような微笑みを見せた。

私の後ろを通った男子4人が大量の鼻血を出した。

「? どうしたのかなあの人達…」

美麗は天然だからか、恋愛にはまったく興味がなく、相手の好意も感じ取れないらしい。

また悪意がないことから、とても悔しい思いを私はしている。


いつもの姿なら負けないんだけどなぁ…。


「玲音行こう?教室!」

「…。うん!!」

しかし美麗の笑顔は私の支えでもある。私はその笑顔を守るために、美麗自身を守るためにいる。自分でそうおもっている。

もう2度とあんな思いはしたくないからー…。


「どうしたの?難しい顔して」

美麗がいつの間にか私の顔をのぞき込んでいる。

「ん?ううん。なんでもないよ」

私はすかさず微笑み、美麗に今日はなにがあるのか尋ねた。


「今日はね、私たちのクラスに5人、転校生がくる日だよ」




ー続くー