高瀬なるみ
決して忘れられない大事な人
30歳になった雪乃さんは、5年前の自分の誕生日に大好きな恋人の陸さんを亡くしていて――
彼が大好きだった雪乃さん。だけど陸さんは、もういない。
時は確実に進んでいき、だけど心はあの日止まったままで。
だけど人だから、嫌でも少しずつ些細な思い出だったら記憶から遠のいていく。
そして支えようとしてくれる直人先輩の存在。
先輩はすぐ傍にいて、その優しさがすぐ近くにあるから、惹かれている自分もいる。
そんなもどかしさに、切なくなって。
読んでいて胸が締め付けられました。
そして気がつけば感情移入し、涙を流していました。
描写がとてもリアルで、色々なことを考えさせられます。
大好きだったから忘れたくない。
でも、大好きで大事な人は、忘れなくてもいい。
陸さんの存在を胸に抱えながらも、また時間が進み、
陸さんから最後にプレゼントをもらい、前に進んだ雪乃さんの姿に感動しました。
素敵なお話、本当にありがとうございました!