NAO

色褪せないものは、確かにある
どこかで風鈴が鳴っている

幸せなカップルの些細な日常を描いた作品なのに、どこか叙情的で泣きたくなるような気持ちになるのは、この一文が影響している。

絵を描く男とそれを見つめる女。

儚い鈴の音に切り取られた時は、永遠のようで実はとても一瞬のこと。

それをトーコがよく理解しているからこそ、ずっと続くようにと祈るような想いを抱かせられる。

永遠なんてない。
だけど色褪せないものはある。
そんな存在を信じたい。
素敵な作品です。