夏休みの間祖父母の家で過ごすことになった私は山の奥にある池のほとりでひとりの女の子と出会った。
その日から私は彼女へ会う為、毎日のようにあの大きな池のほとりへ足を運ぶようになった。会っても特に何をするでもなく何を話すでもなく、ただ静かに本を読む。そして時折ぽつりぽつりと会話をするだけ。
それだけの時間がどうしようもなく好きだった。
──本文より
「恋シチュ×10テーマ」 参加作品です。