これは
生まれ育ったムラからあ一度も
出ることを許されなかった、







彼女の想いをかけた小さな小さな心のおとぎ話。

  • コメント
  • スタンプ
  • しおり

彼女は漕いだ。

それはもう一生懸命に、自転車を。


最初に壊れたのはかごだった。

重い荷物を入れすぎたのだ。


次はパンクした。

砂利道やいばら道に耐えられなかったのだ。


そして最後に。

ペダルが壊れた。
















その自転車はもう2度と前へとは進まない。