「碧くん……わたしのせいでごめんなさい……」
わたしの大切な幼なじみ。
そして、わたしの大好きな人の弟の命を
わたしは、死なせてしまった。
わたしを守ったことで―――……
「待て!愛緖(まお)!誰も恨んでない!」
「もう、会わない……さようなら、こうにい。」
これで、いいんだ。
大好きだったよ、こうにいーーー…。
私を忘れて幸せになってね。
「愛緖!何度言ったらわかるんだ!
秋原の娘に相応しい行動をしろって言ってるだろ!
反省しろ!家から出ていけ!」
そうね、出ていくよ。
さようなら、ありがとうーーー……。
もう、会うことはないだろう。
さようなら、秋原さんーーー……。
わたしの血の繋がらない父親。
10年間住んだ家を振り返り
「行こうか愛緒」「愛緒ちゃん行きましょう。」実の父親と異母の手をとるーーー……
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「お母さんと働くのが夢なの。」
「わたしには医者は無理だぁ〜!
看護師としてママと働くから!!!」
猛反対したけど、娘は看護師となった。
そろそろ、辞め時ね、わたしもーーー……
ここまでがんばれたのは
貴方が宿してくれた宝物が居たからなの。
素直になれなかった私を許さなくていい、
もう終わりにさせたいんだ。
今でも愛してるよーーー幸平(こうへい)。